40代サラリーマンの投資記録

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1兆ドルコーチ

 ここに書いているあることは1兆ドルコーチという本を読んで気になったところの抜粋です。今会社においてどのような形であれ部下を持っている人、組織運営に関わっている人には一度読んでほしい本です。


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マネージャーは「管理、監督、評価、賞罰を中心としたマネジメントの概念」を超えて、コミュニケーション、敬意、フィードバック、信頼をもとにした文化を醸成しなければならない。そのすべてをコーチングを通じて生み出すのだ。

 

Googleマネージャー撤廃から戻した理由:
「何かを学ばせてくれる人や、議論に決着をつけてくれる人が必要だから」



成功している企業の幹部はマネジメントを、すなわちオペレーショナル・エクセレンスの実現を第一に考えなくてはならない。
ミーティングを行う方法をしっかりと考える。・・・すぐれたプロセスを持っていて、部下に説明責任を持たせる。・・・企業経営が結果ありきのゲームであることを周知徹底するのがとてもうまかった。みんなでチーム文化をつくりあげるが、その目的はあくまで結果を出すことにある。リーダーシップはマネジメントを突き詰めることによって生まれるもの・・・。どうやって部下をやる気にさせ、与えられた環境で成功させるか?・・・自分が大事にされるていると、部下に実感させろ。耳を傾け、注意を払え。それが最高のマネージャーのすることだ。

 

君が優れたマネージャーなら、部下が君をリーダーにしてくれる。
肩書があれば誰でもマネージャーになれるけど、リーダーをつくるのは部下

真っ先に話をするのはオペレーションやタクティクス(短期的な戦術)など、マネジメントに関することだった。・・・長期的な経営戦略の問題を取り上げることはめったになく、・・・行動計画があるかどうか・・・。・・・会社がしっかり運営されているか、・・・。

 

人がすべて
どんな会社の成功をさせるのも、人だ。マネージャーの仕事はいちばん大事な仕事は、部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるように手を貸すことだ。・・・優秀な人材は、持てるエネルギーを開放し、増幅できる環境でこそ成功する。マネージャーは「支援」「敬意」「信頼」を通じてその環境を生み出すべきだ。
「支援」とは彼らが成功するために必要なツールや情報、トレーニング、コーチングを提供することだ。彼らのスキルを開発するために努力をし続けることだ。優れたマネージャーは彼が実力を発揮し、成長できるように手助けする。
「敬意」とは、一人ひとりのキャリア目標を理解し、彼らの選択を尊重することだ。会社のニーズに沿う方法で、彼らがキャリア目標を達成できるように手助けをする。
「信頼」とは、彼らに自由に仕事に取り組ませ、決定を下させることだ。彼らが成功を望んでいることを理解し、必ず成功できると信じることだ。
あらゆるマネージャーの最優先課題は、部下の幸せと成功だ。

 

楽しい職場環境が高いパフォーマンスと相関している・・・家族や楽しいことについて話すのが一番・・・。・・・経営判断について話し合う際には、専門分野に関係なく全員が意見を述べるよう求めた。一人ひとりが自分の体験を語り、人間同士として交流するというこの単純なコミュニケーション手法は、じつは意思決定を改善し、仲間意識を高めるための

 

「1on1を正しくやる」と「スタッフミーティングを正しくやる」がマネジメントの最重要原則の筆頭にあった。
スタッフミーティングは・・・「全員に共通認識を持たせ、適切な議論を行い、意思決定を下すために、ミーティングを利用する」


「君のトップ5はなんだ」・・・自分の時間と労力をどう優先付けしているのかを知るため。
ムダ話、意味のあるムダ話をする。「意味のある」会話はただの雑談に比べて、幸福感を高める効果が大きい。
・・・何に取り組んでいるんだ?うまくいっているのか?何か力になれることはないか?続いて同僚との関係に話題を移した。・・・トップダウンの評価なんか気にするな、それより同僚の意見に注意を払え。・・・チームに関して明確な方向性を定めているか、それをことあるごと強調しているかどうか。

 

コンセンサスではなく、最適解を得ることを重視した。・・・コンセンサスを目指すと「グループシンク集団浅慮」に陥り、意思決定の質が低下しがち・・・。

 

答えを知っているかもしれないし、それは正しいかもしれないが、答えをただ与えるだけでは、力を合わせるチャンスをチームから奪ってしまう。正しい答えにたどりつくのは大事だが、チームみんなでそこにたどりつくプロセスも同じぐらい大事だ。

 

「第一原理(First principle)」で人を導く
その状況における「第一原理」、すなわち会社やプロダクトを支えている不変の真理を明らかにし、その原理をもとに決定を下せ。

 

「会社の存在以外は、プロダクトのビジョンを実現することにこそある」、「それ以外の全要素ー財務、セールス、マーケティングなどは、プロダクトを世に送り出し、成功させるためのもの」
適切なプロダクトがあり、適切な市場に適切なタイミングで提供できるなら、可能な限り早く世に出せ。小さな問題やすぐに対応が必要なこともあるだろう。だたとにかくスピードが肝心。・・・プロダクトチームに対してやるべきことを指図してはならない・・・。・・・むしろ、顧客のどんな問題を解決する必要があるか、どんなビジネスチャンスがあるかといった情報提供に徹しなくてはならない。
「なぜマーケティングが力を失ったのかって?それは、自分のファーストネームを忘れてしまったからだープロダクトという」

 

・・・今後エンジニアに欲しい機能を指図するようなことをしたら、たたき出すぞ・・・エンジニアに伝えるのは、消費者がどういう問題を抱えているのか、どういう人がプロダクトを使っているのかという、背景情報だ。そうすれば彼らは、君らが指図するプロダクトをはるかにしのぐソリューションを生み出してくれる。

 

プロダクトがすべてに優先する
会社の存在意義は、プロダクトのビジョンに命を吹き込むことだ。それ以外のすべての部門は、プロダクトのためにある。

 

業務報告に詳細な「ハイライト」と「ローライト」を含める・・・「これがうまくいったことや満足できること」で、「これがあまりうまくいかなかったこと」だという報告。・・信頼性の高い真のローライトを作成するには、収益成長やプロダクトの限界、従業員の離職、イノベーションの停滞などに関する素直な報告を含める必要がある。

 

信頼とは、、、
「約束を守ること」
「誠意」
「素直さ」
「思慮深さ」

 

信頼関係と安心感、守られているという感覚を築く才能
信頼とは、つねに意見が合うということではない。・・・ただ大切というだけでなく、実り多い人間関係を築くために、何よりも先に生み出さなくてはならないもの。

世界を、お互いの強みと弱みを知ったうえで信頼し合い、協力して木尿を達成しようとする人日ののネットワーク。

チームの心理的安全性とは、「チームメンバーが、安心して退陣リスクを取れるという共通認識を持っている状態であり・・・ありのままでいることに心地よさを感じられるようなチームの風土である」。その出発点となるのが、信頼である。

 

コーチとは、自分がなれると思っている人物になれるように、聞きたくないことを聞かせ、見たくないものを見せてくれる人
コーチャブルな資質とは「正直さ」、「謙虚さ」、「あきらめず努力をいとわない姿勢」、「つねに学ぼうとする意欲」である。

正直で謙虚な人の反対派、嘘つきだ。・・・彼らが他人だけでなく、自分にも不正直だからだ。

全身全霊でそばにいてくれた。
もっと耳を傾ければ誰もがいまよりずっと賢くなれる。・・・ただ言葉を聞き取るだけじゃない。相手が言いそうなことを先回りして考えたりせず、とにかく耳を傾けろ。
多くの質問をして、相手の状況を多面的に理解しようとする。
「敬意のこもった問いかけ」に効果があるのは、相手の「有能感」、「関係性」、「自立性」を高めるから。
「有能感」自分は試されていて、それにこたえることができるという感覚
「関係性」他社とつながっているという感覚
「自立性」自分が状況をコントロールし、せんたくしているという感覚
→モチベーションの自己決定理論

正直で偽りのないフィードバックを与えることの大切さ・・・相手の尊厳を守り、誠意を大切にしながらも、パフォーマンスに対する厳しい評価を与えることはできる。

 

勇気を奮い起こすようにチームを駆り立てるのはマネージャーの仕事。勇気を出すのは大変なことだ。人は生まれつき失敗を恐れ、リスクを怖がるようにできている。だからマネージャーはためらいを乗り越えるよう、部下の背中を押してやらなくてはならない。・・・力を奪う人ではなく、与える人になるべき・・・。

 

「ありのままの自分」をさらけだす
人はありのままの自分でいられるとき、そして全人格にかけて仕事をするとき、最もよい仕事ができる。

 

「チームがなければ何も成し遂げられない」
「共通の目的のもとで力を合わせてこそ、本当に成功し、ものごとを成し遂げることができる」
「チーム最優先」
一人ひとりのエゴの先にあるものを見通して、全員が力を合わせればどれほどの価値を生み出せるのかを理解・・・。

 

・・・あらゆる機会をとらえて、ペアををつくった。・・・課題やプロジェクト、決定をまかせ・・・。この方法を取れば、どんな仕事であっても、それに取り組む二人のあいだにたいてい信頼関係が生まれる。・・・成果を出すことは重要だが、・・・お互いを知り、信頼し合う機会も、それに劣らず大切だ。これはチームが成功するために欠かせないことなのだ。

 

勝利できるかどうかは、最高のチームを持てるかどうかにかかっていて、最高のチームには女性が多いのだ。

 

つねに最も困難な問題に真っ先に対処すること・・・政治的駆け引きとは無縁な大企業になることができた・・・最も厄介で醜い問題にコツコツと正面から取り組んできたおかげなのだ。

 

悲観ムードになったら、ストレスの根本原因を突き止め、それに働きかけろ。ただしそれだけにかかずらっていはいけない。不満大会を長引かせるな。
常に冷静で前向きな姿勢を保ち、いますぐやらなくてはならないことに集中するというものだ。・・・何が起こったのかでも、誰が悪いのかでもなく、それについてどうするかに集中するのだ。・・・ネガティブな状況には伝染性があり、しらけたムードが広がって、前向きな見方がかき消されてしまう。

 

苦境ときこそ、誠意と献身が特に必要になる。ものごとがうまく行かないとき、チームは前にも増して、リーダーにこうした特質を求める。・・・敗北しているときは、大義に改めて向き合え。先陣に立つんだ。

 

人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。

 

成功するギバーになるということは、誰にでもいつでも何でもしてあげるということではない。自らの負担より、他人を助けることのメリットが上回るかどうかを意識する必要がある。

 

愛情や思いやり、気遣い、やさしさの文化をつくりあげた。仕事以外の生活を持つ、まるごとの存在として人々を心からきにかけ、熱狂的な応援団長になり、コミュニティをつくり、できるかぎり人の頼みを聞き入れ、力を貸し、創業者や起業家のために心の中の特別な場所を空けておくことによって、その文化を生み出した。

 

愛、家族、お金、注目、力、意味、目的など。これらはどんなビジネスシーンにも関わる要因だ。すぐれたチームをつくるには、こうした人間的なものごとの価値を理解し、注意を払う必要がある。・・・人間的価値を高めることがビジネスの成果をもたらす・・・。

 

ものごとを表面的になぞるのだけはやめろ。何に関わるにしても説明責任と結果を持て。本気でやろう。